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News & Topics 日本におけるStargate Projectの起点、堺で始動
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2025.04.30

日本におけるStargate Projectの起点、堺で始動

ソフトバンクグループとOpenAIが進める大規模AIインフラ構築プロジェクト「Stargate Project」。その国内展開の中心として注目されているのが、シャープが保有していた堺市の旧液晶パネル工場の再活用です。ソフトバンクはこの工場の一部を約1000億円で取得し、最先端のAIデータセンターに転用する計画を進めています。

  

この施設は、東京の既存拠点、北海道で建設中の施設に続く3拠点目であり、電力容量150メガワットという国内最大級の規模を誇ります。2026年の稼働を目指し、将来的には250メガワットまで拡張する方針が示されています。堺の立地やインフラ条件も整っており、長期的なデータセンター運営の安定性が期待されているところです。

  

SB OpenAI Japanによる国産AIの開発と普及

  

プロジェクトの中核を担うのが、20252月にソフトバンクとOpenAIが共同設立した「SB OpenAI Japan」。この合弁会社では、日本語に特化した大規模言語モデル(LLM)の開発や、企業向けの生成AIサービス「クリスタル・インテリジェンス」の提供を目指しています。

  

堺のデータセンターでは、OpenAIが提供する基盤モデルをもとに、GPUを活用したAIエージェントの運用が予定されています。人事やマーケティングといった企業の業務に特化し、それぞれのニーズに応じたAIソリューションをカスタマイズ提供していくとしています。

  

こうした取り組みによって、日本企業のデジタル変革が一気に加速する可能性があります。

  

巨額投資と産業融合による未来創出

  

ソフトバンクはこのAIインフラ構築において、GPU10万基を必要とする規模の開発を計画しており、単純計算で1兆円に迫る巨額投資となる可能性があります。GPUの供給は米NVIDIAStargate Projectからも行われる見通しです。

  

ソフトバンク宮川社長は「堺をAIと既存産業の融合拠点とし、新たなビジネスモデルや課題解決の実験場とする」と語っており、単なるデータセンターとしてだけでなく、国内外におけるAI産業の進化を牽引する起点となることが期待されています。

  

加えて、産業全体の生産性向上や人手不足への対策としても、極めて重要なステップとなりそうです。

 

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