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2024.01.13
NTTと東京電力が共同で新会社を設立し、データセンター事業と蓄電所事業の共同開発を行うことに合意したことは前回もお伝えしました。
今回は特に蓄電所事業について紹介していきます。
蓄電所事業における見通し
NTTアノードエナジーと東京電力ホールディングスは、嬬恋蓄電所で蓄電池の活用領域の拡大、低コスト化を目指すことに合意。この蓄電所は、リチウムイオン電池を使用し、容量は9.3MWh、出力は2MWになる予定です。
今後、両社は、電力及び通信のアセットやノウハウを活用し、カーボンニュートラル等、今後ますます高度化する社会ニーズにお応えするなど、新たな価値の創造と持続可能な社会の担い手となることを目指し事業展開を進めていく見通しになっています。
では、なぜ蓄電池の開発なのでしょうか。
データセンター事業における蓄電池の重要性
データセンターは膨大な電力を消費するため、再生可能エネルギーの活用が急務ですが、膨大な電力の安定供給がネックとなります。再生可能エネルギーは、天候や時間帯によって発電量が変動するためです。短時間であればUPS(無停電電源装置)や非常用発電機でカバーできますが、頻発には耐えられませんし、データセンターサービスとして致命的な欠陥となります。
蓄電池を使用することで、発電量の変動に対応することができるため、再生可能エネルギーの安定的な供給が可能になり、データセンター事業において環境に優しいエネルギーの利用が促進されると期待されています。これまでも蓄電池活用は検討されてきましたが、データセンターで活用するには、蓄電可能電力量とコストの両面から実装が進みませんでした。
蓄電池の技術、二社の取り組みに期待
蓄電池の技術は、産業界全体で非常に重要なテーマになっていますが、特にデータセンター業界においては重要かつ急務だといえます。
そのテーマへの道筋が、NTTと東京電力による新会社設立によってMW単位の大容量蓄電池の開発とコストダウンが進み、データセンター業界で普及していくことを期待していきたいと思います。
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