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News & Topics ソフトバンク、海底ケーブル開通で広がるAI基盤の未来
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2025.08.27

ソフトバンク、海底ケーブル開通で広がるAI基盤の未来

ソフトバンクが進めてきたAIインフラ整備において、大きな節目が近づいています。苫小牧と糸島を結ぶ国際海底ケーブルが2028年に開通予定となり、日本のデジタル基盤を強化する動きが本格化してきました。苫小牧に続いて旭川でもAI対応型データセンター(以下DC)の建設計画が進められており、地域分散と国際接続を両立させる布陣が整いつつあります。今回の動きは、ソフトバンクが長年温めてきたAI戦略の成果を目に見える形で示すものでもあります。 

  

苫小牧から世界へ直結する海底ケーブル

  

 苫小牧の「Core Brain DC」は、ソフトバンクが描くAI社会基盤の中核に位置するものです。その強みをさらに後押しするのが、2028年に運用開始予定の国際海底ケーブルです。苫小牧から北米やアジアへの直接接続が実現すれば、AI学習や推論に必要な膨大なデータを世界と迅速にやり取りできる環境が整います。国内AI基盤の国際競争力を一段と高める要素となるでしょう。

  

また、九州・糸島からのケーブルも2028年下期に開通予定であり、北海道と九州という二つの拠点を結ぶ強固な通信ネットワークが形成されます。これにより、災害リスクの分散、通信遅延の低減、国際回線の安定確保が可能になり、日本全体のデータ通信基盤の信頼性が高まります。さらに、国内外のAI企業にとっても、日本を拠点にした高性能データ処理環境が魅力的な選択肢として浮上することになります。

  

旭川DCが加える分散戦略の厚み

  

 旭川で計画されている新DCは、苫小牧の国際接続機能を補完する役割を持ちます。内陸に位置する旭川は津波リスクが低く、災害に強い立地として注目されています。苫小牧が大規模学習を担うのに対し、旭川は推論や地域データ処理を担い、役割分担による効率化を図る構想です。さらに北海道の再生可能エネルギーを活用すれば、環境配慮型のグリーンDCとしての価値も高まるでしょう。これにより、ソフトバンクのDCネットワークは単なるデータ処理施設に留まらず、持続可能性と安全性を兼ね備えた次世代型インフラへと進化します。

  

苫小牧と糸島を結ぶ海底ケーブルの開通は、日本のデータ基盤に新たな段階をもたらす大きな一歩です。旭川を含む分散型戦略と組み合わせることで、ソフトバンクは国内外での競争力を一層高め、日本のAIインフラの未来を着実に切り拓いていくことになるでしょう。今回の開通を契機に、国内外のAI産業の拠点として日本がさらに注目されることが期待されます。

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