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News & Topics 持続可能なデータセンターに対する大手企業の取り組み
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2022.12.24

持続可能なデータセンターに対する大手企業の取り組み

地球が気候変動の危機に晒される中、世界全体がカーボンニュートラル実現に向けての動きが加速しています。

最近になって、ESG(環境・社会・ガバナンス)目標の達成に関心抱く経営者も多くなっているのではないでしょうか。

そこで、今回はESGに関心がある方にむけて、電源、空調など多大なエネルギーを必要とするデータセンターを扱う企業のサステナブルな技術革新と取り組みをご紹介します。

 

・Microsoft

 

同社は、スウェーデンで最新のサステナブルデータセンターを開設したことを発表しました。

このデータセンターリージョンでは、二酸化炭素排出量の削減、廃棄物ゼロの認証の達成、100%カーボンフリーエネルギーでの運用に取り組んでいます。

こちらのデータセンターで使用されている燃料は、再生可能な原材料を50%以上含み、標準的な化石燃料と比較して二酸化炭素の排出量をほぼ同等に削減することができる、世界初のノルディック・エコラベル付き燃料となっています。

これによりエネルギーや水などの資源を節約し、廃棄物の発生を抑えることができますので、まさにESG目標を体現している施設です。

 

また、データセンターでの加湿に必要な水を提供するための雨水貯留方法も開発されました。

この方法は雨水をデータセンターで回収し、データセンター内の設備に使用するという方法です。

他にもデータセンターのサーバーは年間を通じて100%外気のみで冷却されていて、ESG目標に貢献しています。

 

スウェーデンのデータセンターは、世界で最も持続可能な設計と運用を行っていると、スウェーデンマイクロソフト社のジェネラルマネージャーであるエレーヌ・バルネコウは述べています。

また、アメリカのアリゾナ州には「West US 3」と呼ばれるデータセンターリージョンを立ち上げました。

 

こちらは2030 年までにカーボンネガティブを実現するテーマの一環として、すべてのデータセンターで使用される電力に対してグリーン エネルギーの電力購入契約を締結しています。

この政策を実現するために、Microsoftは150メガワットの Sun Streams 2 太陽光発電所 (PV)を建設しました。

今後のMicrosoftの動向に目が離せません。

 

・NTT

 

NTTスマートコネクトは2022年4月、堂島近接エリアに開設する「曽根崎データセンター(仮称)」において、さまざまな省エネルギー設備の導入を予定しています。

一般的なデータセンターにおける消費電力の内訳として、冷却用設備関連がなんと約45%を占める結果が判明していますが、今回、曽根崎データセンターに導入した空調機は、ゼロサイドクリアランス設計と電源・制御盤、自動制御機器も収めたオールインワンパッケージで冷却能力の最大化を図っています。

 

また、建築用吹出しチャンバーを必要としない独自設計で、ファンと冷水コイルを逆転配置することにより、ファンルーム内の圧力を均等にすることを実現しています。

そのため、コイルを通過する気流を整流し、吹出気流の風向・風速分布の均一化を可能にしています。

 

消費電力を約50%削減する独自の高効率ECファンも導入し、省エネルギーに対して積極的に取り組む姿勢が見受けられます。

 

・京セラコミュニケーションシステム

 

北海道石狩市で、再生エネルギーを直接利用したDCの開業を目指しています。

太陽光や風力などの各発電所から電気をDCに直送する方法や冬に貯めた雪を夏にDCの冷房にも使う工夫が予定されています。

 

・ソニーグループ

 

ソニーグループはDCでの消費電力を抑えられるAIを搭載した画像センサーを開発しました。

 

撮影した画像をAIが処理し、必要な情報に絞ってDCへ送信します。撮影したままの画像データを送るよりも、ネットワークの負荷や消費電力を抑えられる画期的な仕組みです。

 

上記以外にも持続可能なデータセンターへの取り組みは、世界中で急速に進められています。

今後のデータセンターの動向にさらにご注目ください。

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