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2026.08.17
生成AIの普及に伴い、大量の計算処理を支えるAIインフラへの需要が急速に高まっています。そうしたなかで注目を集めているのが「ネオクラウド」です。
ネオクラウドとは、高性能なGPUを中心としたインフラとAIに特化したサービスを組み合わせ、大規模なAIワークロードに対応するクラウドプラットフォームを指します。従来のクラウドサービスがWebサイトや業務システム、データベースなど幅広い用途を対象とするのに対し、ネオクラウドはAIモデルの学習や推論など、大量の計算資源を必要とする処理に重点を置いていることが特徴です。
ソフトバンクがネオクラウド事業を本格化
国内ではソフトバンクがネオクラウド事業への取り組みを本格化しています。2026年5月には、AIデータセンター向けのソフトウエア「Infrinia AI Cloud OS」とAI計算基盤を組み合わせた「AIデータセンター GPUクラウド」を発表しました。
2026年10月からの提供開始を予定しており、NVIDIAの「GB200 NVL72」など最先端GPUを活用し、AIモデルの学習から推論、データ処理まで幅広い用途に対応します。GPUの管理やAIワークロードの実行などを一元化することで、企業がAI開発に必要な計算環境を構築・運用する負担を抑えることも狙いです。
AIデータセンターと一体で進むネオクラウド
ネオクラウドの拡大には、GPUだけでなく、それを支えるデータセンターや電力、冷却設備といったインフラも欠かせません。
その象徴となるのが、ソフトバンクが北海道苫小牧市で整備を進めるAIデータセンターです。2026年度の開業を予定しており、将来的には敷地面積約70万平方メートル、受電容量300MW超まで拡大する計画です。北海道の再生可能エネルギーを100%利用する地産地消型のデータセンターとして、生成AIの開発などへの活用に加え、大学や研究機関、企業などへの提供も予定されています。
さらに2026年7月には、ソフトバンクグループとソフトバンクが米国で「SB Neo」を設立すると発表しました。2027年度から米国企業向けにネオクラウドサービスを開始し、グループで開発する10GW規模のエネルギー・AIインフラを基盤として、段階的にサービス規模を拡大する方針です。
このようにネオクラウドは、単にGPUをクラウド経由で提供するサービスではなく、AIデータセンター、電力、冷却、高速ネットワーク、ソフトウエアなどを組み合わせた新たなAIインフラとして発展しつつあります。生成AIの利用拡大が続くなか、今後はネオクラウド事業者の動向が、データセンター市場の成長や立地にも大きな影響を与える可能性があります。
海外で存在感を増すネオクラウド事業者
海外に目を向けると、ネオクラウド専業の事業者がすでに大きな存在感を示しています。代表格である米CoreWeaveは、AI向けGPUクラウドの最大手として2025年に米国で上場し、大手AI開発企業向けの大型契約を相次いで獲得しています。このほか、欧州発のNebius、米国のLambdaやCrusoeなども急成長を遂げており、ハイパースケーラーに匹敵する規模の電力容量を確保する動きも報じられています。
こうした海外ネオクラウド事業者の関心は、日本市場にも向かい始めています。2026年3月には、GPUクラウド事業者のGMI CloudがWistronと連携し、鹿児島県で受電容量1GW・総額120億ドル規模のAIインフラ構築計画を発表しました。今後、海外大手ネオクラウド事業者による日本進出が本格化すれば、国内データセンター市場の需要や立地の動向にも大きな影響を与える可能性があり、その動きを注視していく必要があります。
ネオクラウドをめぐる動きは、国内外で今後さらに大規模化・多様化していくことが予想されます。当ブログでも、こうした海外ネオクラウド事業者の動向や日本進出に向けた動きを引き続きウォッチし、新たな展開があれば改めて紹介していく予定です。
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