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2024.09.25
8月末、米半導体大手NVIDIA決算の発表に世界的に注目が集まりました。同時期に日本では国産半導体産業について新たな発表がありましたので、今回はこちら2点について紹介していきます。
1,NVIDIA第2四半期決算発表
8月28日にAI半導体で世界を席巻しているNVIDIAが5~7月期の決算を発表しました。売上高と最終利益がともに過去最高を記録。
売上高は前年同期比2.2倍の300億4,000万ドル。中でも人工知能(AI)プロダクトの大半を擁するデータセンター部門の収益は、262億7,200万ドルと全体の87%。
生成AIの登場でデータセンターの重要性は一段と高まっています。
生成AIが利用者からの質問に答えるには、一般的な検索にかかる電力の10倍が必要とされると言われています。またデータセンターは膨大なデータを多数のサーバーで、短時間に計算処理することで大量の電力を使います。
NVIDIAは年内にもAI専用GPU「Blackwellブラックウェル」の量産を開始予定しています。
現在はその生産の遅延も報じられていますが、生成AIの速度が現行の30倍と爆速化し、電力効率25倍になるとも言われています。
ブラックウェルの出荷が本格的に開始となれば、データセンターへの関心はさらに高まりを見せていくことになりそうです。
2,国産半導体(生成AI用途)の開発、プリファードネットワークス(PFN)に期待
ネット金融大手のSBIホールディングスは、AIサービスを手掛けるスタートアップ、プリファード・ネットワークス(以下PFN)と資本業務提携することを発表しました。
PFNのAI半導体の設計ノウハウを取り込み、AI半導体の開発に共同で乗り出すとしています。
PFNは2014年に創業した、AI技術の実用化に必要なハードウェアからソフトウェアまでを垂直統合で開発・提供するスタートアップです。AI半導体の設計・周辺ソフトウェア開発・自社AI半導体を用いたスーパーコンピュータの開発から、生成AI基盤モデルの構築、それらを応用したアプリケーションの開発までを自社で行っており、自社AI半導体を用いた計算基盤を2023年から外部ユーザにも提供しています。
昨今、生成AI技術の進展から世界的にAI半導体の需要が急速に高まり、供給が逼迫しています。更に今後、AI開発・利用による電力消費は継続的に増大すると見込まれ、高性能かつ低消費電力のAI半導体の開発が求められています。
今回の発表においてSBIグループは、PFNとの連携を通じて、次世代AI半導体の国内普及を強力にサポートし、PFNの事業拡大を推進することで、日本における半導体産業の発展に貢献ができると意欲を見せています。
また、PFNの次世代AI半導体の製造を行うことで、SBIグループの製造業における認知度向上や、事業予定用地である宮城県における半導体製造に向けた半導体生態系の構築による地域内での高い経済効果の創出が期待できるとのこと。これにより、SBIグループの大幅な付加価値向上と半導体産業を起点とした地方での産業創出のロールモデル確立が可能であると考えを示しています。
SBIグループとPFNの連携による日本の産業振興、半導体産業の活性化に向けてどのように展開していくのか、今後も動向を追っていきたいと思います。
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