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2025.02.26
AI需要が高まるなかデータセンターの建設ラッシュは2025年も続いています。海外勢の日本進出も活発で、近年ではアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、中国、シンガポールといった企業が続々と日本に参入しています。2024年末にはベトナムIT大手二社が参入するというニュースがありましたので紹介していきます。
ベトナムIT最大手FPT、日本にAIデータセンター開設2億ドル出資
ベトナムのIT最大手FPTは2025年に、日本にAIデータセンターを開設する計画を発表しました。
FPTのチュオン・ザー・ビン会長はインタビューで、複数のパートナー企業とともに第1段階として2億ドル(約310億円)を投じるとしています。パートナー企業は示していませんが、その1社としてSBIホールディングスがFPTへの出資に合意したことが明らかになっています。
ビン氏によると、日本のデータセンターは自動車、製造、小売り、ヘルスケアなどに対しサービスを提供する見込みです。
さらにFPTは住友商事およびNECとAIに関する協業について協議しているほか、日本の通信業者との合弁事業の可能性も検討すると明かしています。
CMC、データ拠点拡充5億ドル出資、日本にも最大1億ドルを支出の予定
ベトナムITの2位のCMCは、2028年までの5年間でデータセンターなどインフラ整備に5億ドル(約750億円)を投じるとしています。同国内にあるデータセンターの容量を10倍に増やし、日本にも最大1億ドルを支出する予定です。
ベトナム国内には、首都ハノイなど3カ所にデータセンターを設けています。規模を示す電力容量を現在の10メガワット程度から28年までに最大100メガワットまで拡大する計画で、日本などにもやや小規模なデータセンターを新設するとしています。
日本へのデータセンター整備については、自前の施設を持つのか、レンタルを利用するのかを検討中とのこと。自前の場合は投資額が1億ドル程度に上るが、レンタルなら5000万ドル程度になるとの見通しを示しています。
APAC地域の需要をけん引する日本データセンター市場
調査会社Knight Frankのレポートによると、東京のデータセンター市場規模は「2,575MW」と評価されており、APAC地域の需要をけん引しているとされ、ますます日本の重要性が高まっています。今後も続々と外資系企業が日本のデータセンター市場に進出することが予想されますが、国内のデータセンター事業者の動きにも期待していきたいと思います。
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