LogoLOGO

TOPICS & NEWS

News & Topics 生成AI用途で成長加速するハイパースケールデータセンターの需要は、2023年から2045年で約4倍に
TOPICS & NEWS

2024.06.26

生成AI用途で成長加速するハイパースケールデータセンターの需要は、2023年から2045年で約4倍に

IDC Japan株式会社は、国内ハイパースケールデータセンターの需要量に関する分析結果を発表。2045年末時点のハイパースケールデータセンターの需要量は、2023年の国内キャパシティの約4倍に達する可能性があると分析しています。

 

※ ハイパースケールデータセンターとは、AWSやグーグル、マイクロソフトなどのメガクラウドサービス事業者が、クラウドサービスを提供するために利用する巨大なデータセンターのこと。

 

クラウドサービス事業の急成長を背景に、すでに国内では千葉県印西市などで複数の巨大データセンターの増設が進められていますが、これに加えて、生成AI機能をクラウドサービスで利用する需要が拡大しています。生成AI用途のハイスペックサーバーはハイパースケールデータセンター内に配備することが多く、その結果として、ハイパースケールデータセンターに対する需要は増加。この需要に対応するために、データセンター事業者や不動産事業者が、データセンターを新設してキャパシティの供給量を増加させているということです。

 

2040年までにデータセンターが消費する電力は6倍になる見通し

 

生成AI対応のデータセンターには、HPCサーバーやGPUサーバーが設置され、大量の電力が消費されます。更に冷却のための電力も大量の必要となることから、生成AIの普及を背景に、電力消費が爆発的に増えることになります。

 

世界のデータセンターの電力使用量については、省エネ対策などを実施しない場合は、2040年に22年比6倍超の2761テラ(テラは1兆)ワット時に増えるとの見通しが示されています。

 

緊急の課題は円滑な電力供給、そして再生可能エネルギー電源の確保へ

 

国内においても、加速するデータセンター需要に対して、課題である電力供給への対策が急がれています。2050年カーボンゼロの方針を打ち出している企業も増えていることから、PPAPower Purchase Agreement)により再生可能エネルギー電源の確保を打ち出すデータセンター事業者も増えてきました。経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会も、生成AIの利用拡大で新設が見込まれるデータセンターについて、立地先を再生可能エネルギーが豊富な地域に誘導する方策を検討するなど動きを見せています。

 

急成長を続ける国内データセンター市場の重要な課題である“電力確保”“再生可能エネルギー電源の確保”。その対策について、今後も注目していきたいと思います。

 

dil_admin

TOPICS & NEWS