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2023.10.18
デジタル技術の進展やスマートフォンの普及によりAIの需要が急速に拡大、そして企業などの情報サーバーを保管するデータセンターの需要も拡大しています。
そもそも、AIの需要が拡大することでデータセンターが必要になるのはなぜでしょうか。
AI活用の拡大とデータセンター
「DX」(デジタルトランスフォーメーション)と呼ばれる社会のデジタル化が進んでいます。ビジネスではAIを活用する場面が広がり、AIが質問に自然な文章で答える「ChatGPT」も脚光を浴び、スマートフォンの買い物サイトや交流サイト(SNS)、ゲームアプリなど、すばやい情報処理を求められるサービスは増え続けています。
日々AIの利用規模が拡張し、要求が多様化する今、企業は安定かつ安全なデータ・システムの運用を必要としています。
データセンターは、IT機器、ネットワーク機器やサーバーを安全に保管しておく専門の施設。IT機器を自社で管理すべき際も、十分なスペース・セキュリティ対策がない場合があります。これら様々な問題を解決するために、データセンターを利用する企業が増えています。データセンターは、IT機器の運用や管理に優れており、いろいろな企業の要求を満たすことができるのです。
AIの大量導入でデータセンターへの投資も拡大
2022年11月以降、ChatGPTの大成功に象徴されるように、AIの大量導入はカリフォルニアのゴールドラッシュのような関心を呼びました。投資市場は、NVidia、Google、Microsoftのような広範な研究開発努力によって先行者利益を獲得した先駆的企業に報いるために、シリコンバレー投資の時流に再び乗ります。投資家たちは当然ながら、ハイリスク企業や赤字企業を避けながら、次の受益者グループを探しています。
NVidiaの2024年第1四半期決算説明会は、AIサプライチェーンにとって転換点になりました。Nvidiaのハードウェアに対する直近の驚異的な需要の伸びが強調され、アナリストは通年の売上高予想を約40%上方修正したのです。(出典:Refinitiv)
2023年5月24日に行われた投資家向け決算説明会で、予想を上回る売上高見通しを説明する際には、同社は56回以上も「データセンター」について言及。同社の高度なGPUが、高性能で安全かつ安定したデータセンター環境に全面的に依存していることが明らかとなったのです。
AI対応のデータセンターの問題点
AI対応のデータセンターには問題点もあります。機械学習とAI活用は、HPCサーバーやGPUサーバーに多くの電力が必要になります。これらのサーバーは多大な電力を消費するため、基本、1ラック内に複数収まりきらないのが現状です。その結果電力供給が追い付かないため高密度に高性能サーバーを設置できないという問題を抱える企業が増加しています。HPCサーバーやGPUサーバーの大量電力消費は抑えられないため、サーバーは大量の熱が溜まり、適切に冷却する必要があります。そのためAI対応のデータセンターには、節電技術や空調技術の向上が更に求められています。
まとめ
今回は、AI活用の拡大とデータセンター需要について説明してきました。
データセンターは、今後もデジタル経済を支える重要なインフラとして、消費者や企業に新しいAIツールを提供する上で重要な役割を果たすことになります。また企業の技術動向・ビジネスニーズに合わせたサービスの提供が求められていくでしょう。
データセンター事業者は問題点などについても慎重に見極めながら議論を進めて、DXの波に乗っていってほしいと思います。
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